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悲しきワルツ

古いメロディアのレコードに入っていたものを、久々にレコードで聴いてみたら、懐かしい音がしました。演奏はレニングラードの室内楽メンバーの演奏、指揮はロジェストベンスキー。
シャーっという音の間から、かすかに聴こえてくる、まったく洗練されていない音は、まるで何者かが忍び寄ってくるかのようで、これが結構いけます!暗闇で、気の抜けたワインを味わいながら聴くと、なおさら深みのある、人生そのもののような音で聴こえてきます。物憂げななかにも、ときには希望に満ちて心を躍らせたり、ついには舞い上がったりもします。しかし、落とし穴はきまって、そんなふうに有頂天になっているときに、しかも、突然やってくるものです。一気に崖から崩れ落ちるように、あっという間に果ててしまいます。あぁ、人生とは、儚きものなり!

がさがさやっていたら、ピアノのソロなんていうバージョンも出てきました。こちらは、いつもぐしゃぐしゃになってしまうクライマックスのところや、舞い上がるところの和声がかなりくっきりとして、音が鮮明に現れています。しかし、なぜか、かえって危うい感じになっています。ひょっとすると、あそこは混沌として、洪水みたいに、全てが流されてしまう、しかし、それに向かって懸命にもがいているさまのようですね。ピアノ自体の音も北国の張り詰めた空気を浴びてか、吹きさらしのように枯れて乾いた音で鳴るのです。なぜか、北原白秋の誌を思い浮かべていました。

おやっ?出てきました、今日はついているのかも!これこそ、まるで化石のような音源。そう、オシポフの演奏。いやぁ、これはいい!もう、この曲はこういう楽器のために作ったのではないかと錯覚するくらい、なんていうのかなぁ、ほの暗くて、止まりそうになる、しかし、その寒々としたトレモロの響き。あぁ、人生とは、このように枯れているものなのでしょう。しみじみとしていて、寒いなかにも、ぬくもりすら感じさせる演奏です。しかし、それにしても、このクライマックスの迫力はいったいどうしたことでしょう。その劇的なこと!そして、最後に、あら野の果てに、空虚な音で鳴る3つの和音の儚いこと!

2007年11月6日
ゆう
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by pleso | 2001-11-06 20:16 | ◇Pleso yuyu Life
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